参議院選挙・東京社保協「公開質問状


自民、公明、民主、日本共産党、社民、国民新党に6月11日に送付し、返送された回答です。(2007年6月25日作成) 公明、国民新党については、再度依頼しましたが、送付されませんでした。
質問項目 自由民主党 民主党 日本共産党 社民党
1、現行「憲法」の改憲について 次期国会から衆参両院に設置される「憲法審査会」の議論を主導しつつ、平成22年の国会において憲法改正案の発議をめざし国民投票による承認を得るべく、新憲法制定推進の国民運動を展開する。 民主党は、中身を問わずに、ただ変えればよいという改憲論にも、どのように変えるにしても反対だという絶対護憲論にも、与しません。真に立憲主義を確立し国民主権を深めるという観点から考えて、個々の条項について、改めた方が良くなるというのであればそのように改正し、改めることによってかえって悪くなってしまうのであればそのような改悪には反対します。 現行憲法には平和、人権、民主主義などすぐれた先駆的原則が盛り込まれており、その意義はこんにち、ますます光り輝いています。この憲法をかえる理由も必要もまったくありません。改憲勢力の最大のねらいは、9条を改変して名実ともに軍隊を保持し、アメリカと肩を並べて海外で武力を行使できるようにすることにあります。過去の日本の侵略戦争を美化・肯定する勢力が、改憲策動を主張する勢力の中心に座っていることも、現在の改憲策動を特別に危険なものにしています。      日本共産党は、アジアと世界に誇る9条をはじめとする日本国憲法を守るため、全力をあげます いま憲法を変える必要はまったくありません。憲法は「不磨の大典」ではなく、国民が望むのであればよりよいものに改正することはあり得ます。しかし、現在の「改憲」論は、国民の中からわきあがったものとはいえず、憲法によって縛られる側である首相・政権党の即から出されているものであることは明らかです。社民党は、安倍首相・自民党の目指す憲法改悪の方向に断固反対です。とくに、戦力の不保持と交戦権の否認を定めた第9条は世界に誇るべき日本の平和主義の象徴であり、なんとしても守りぬきたいと考えています。  自衛隊は専守防衛に徹した最小のものにとどめ、国連による集団安全保障制度を有効に機能させ、憲法が目指す軍備なき世界の理想を実現する努力こそ求められています。
2、日本の社会保障の在り方について <日本型社会保障制度を構築するために> @医師不足問題への早急な対応・地域医療の再構築 A救急医療の拡充 B国民が安心して受けられる医療の確保  国民が安心して良質な医療を受けることができる体制を構築していくため、先般成立した医療制度改革法に基づき、新たな高齢者医療制度の創設など、超高齢社会を展望した医療保険制度体系の見直しを行うとともに、医師確保対策の推進のほか地域における医療の連携体制の構築や医療情報提供体制の充実など、質の高い医療サービスが適切に受けられる体制整備を進める。 C社会保険庁解体の断行と年金記録問題への徹底対応 D介護保険制度の着実な実施で老後不安の解消  介護保険制度の定着を図るとともに、高齢者の方々がより長く、元気に生活を楽しめるよう、介護予防を推進する。また、できる限り住み慣れた地域での生活が継続できるよう、地域密着型サービスなどを拡充し、「地域ケア」体制を構築する。 E健康で安心できる国民生活の確保 民主党は、年金や生活保護、障がい者の所得保障、その他低所得者対策などの所得保障について国の責任を明確に位置付け、すべての国民が迎える高齢期や困窮した場面におけるセーフティネットを堅固なものにします。このように現金給付を強化したうえで、現物給付である医療は健康生活圏(1単位=100〜120万人、ただし都道府県域を超えない)において、また、介護・福祉などは市町村において、より身近な地域で機能を完結できるようにします。医療・介護の保険料やそれぞれのサービス利用時の自己負担分などについて、国民で分かちあう総合的な社会保障制度を確立します。 いま、貧困と格差が深刻な社会問題になっており、「健康で文化的な最低限度の生活」をすべての国民に保障した憲法25条の生存権を守る社会保障制度の役割はきわめて大きくなっています。それにもかかわらず、自公政権は「自助努力」「自己責任」ばかりを強調し、社会保障に対する国の責任を投げ捨て、あらゆる分野で社会保障制度の改悪をすすめてきました。医療の負担増、介護の取り上げなど、わが国の社会保障制度は国民おくらしを支えるという本来の機能を失い、逆に国民を苦しめ、不安をますます増大させる要因となりつつあります。  日本の社会保障給付費は国内総生産の17、5%であり、ヨーロッパ諸国などよりも立ち遅れた水準にとどまっています。将来に希望のもてる社会保障制度の確立に足を踏み出してこそ、国民のくらしと経済も元気を取り戻し、持続可能なものになっていきます。日本共産党は社会保障関係費を予算の主役にすえ、貧困をなくし、いのちとくらしをしっかりと支える社会保障制度の改革、拡充に力をつくします。 2000年以降、社会保障制度は厳しい財政制約が強いられている。年金制度の見直しによる保険料のアップと受給額のカット、介護保険法の見直しによるサービスの縮小と施設利用料のアップ、障害者自立支援法の成立、医療制度の見直しによる高齢者負担のアップなど、政府が次々と打ち出す制度改悪によって、国民の生活は圧迫されている。政府の方策は、場当たり的な弥縫策に終始し、制度全体の整合性が低下している。国民お生活を守るという立場から、将来を展望する年金、医療、介護の整合性のある改革が必要である。  また、政府は「小さな政府」を目指しているが、諸外国を見ても、「小さな政府」(GDPに対する社会保障給付費の比率が低い国)ほど貧困率が高く、「格差」を縮小することは困難である。社会保障制度は、国民おセーフティネットであり共有財産である。国民が安心・信頼できる社会保障制度を維持できるよう、政府は認識を改めるべきである。  次世代育成支援策の強化、高齢者向け給付の財源対策、増加する非正規労働者・低所得者に歯止めをかけ安定的な労働環境を整備することが早急に必要である。
3、障害者自立支援法の応益負担と介護保険の統合について 障害者施策については、障害者サービスの利用をさらに促進するため、利用者負担の軽減や事業者への激変緩和など、1,200億円の特別対策を実施したところである。今後は、障害者福祉施策の充実・拡充をめざしつつ、「障害者自立支援法」の円滑な適用のための制度の見直しを含め、障害のある方が安心して暮らせるように取組む 自立支援法の施行により、自立支援サービスの自己負担が増え、サービス利用を削減せざるを得ない、通所できなくなる等の状況が顕在化し、障がい者の自立が阻害されています。民主党は、応益負担(自己負担1割)を凍結する障害者自立支援法改正案を昨年の臨時国会と今年の通常国会に提出しています。自立支援法を抜本的に変えない限り、介護保険制度との統合は考えられません。 障害者が人間として当たり前の生活をするために必要な支援を「益」とみなして負担を課すという「応益負担」は、憲法や福祉の理念に反します。  介護保険料の徴収年齢を引き下げて、国民に負担増を求めるとともに、障害者福祉のサービス水準の低下も招く、介護保険と障害者福祉の統合に反対します。 重い障害のある人ほど、重い負担がのしかかる<『応益負担』は、障害者の生活権を侵害するものである。「障害者自立支援法」は凍結して根本的に見直し『応益負担』は『応能負担』にすべきである。  介護保険は、将来的には、エイジフリーに組み直すべきである。しかし、05年の介護保険制度の見直しによって、必要なサービスが受けられない、保険料や利用料が高すぎるなど、さまざまな問題が噴出している。現時点における被保険者の拡大は、問題をさらに拡大し、混乱を増幅するものであり、保留すべきである。  また、障害者介護サーブスを安易に高齢者介護サービスへ統合すべきではない。両者の共通点、違いを分析し、両者ともに質の高い、ニーズにあったサービスを検討し直すべきである。
4、全額国庫負担による最低保障年金の創設について 年金制度が将来にわたって国民の老後の生活を支える柱となるよう、平成16年の年金改革において構築された枠組みの下、年金財政を検証し、少子高齢化の進展などの社会経済情勢の変化の中でも安定した制度の運営を行う。  官民の公平性や制度の安定性を確保するため、厚生年金と共済年金の一元化の早期実現を図るため、被用者年金一元化関連法案の早期成立に全力をあげる。また、基礎年金の国庫負担の割合を平成21年度までに2分の1へ引き上げるため、所要の法整備を行う。 民主党は、危機的状況にある国民皆年金制度を立て直し、将来にわたって堅持するため、以下の原則に基づいた年金制度の抜本的な改革を断行します。 @全ての年金を例外なく一元化する。 A基礎(最低保障)部分の財源はすべて税とし、高額所得者に対する給付の一部ないし全額を制限する。 B所得比例部分の負担と給付は、現行水準を維持する。 C消費税は全額年金財源(基礎部分)に充当する。 日本共産党は、2004年3月に、全額国庫負担による最低保障年金にただちにふみだすべきであるとする政策を発表しています。国際的には、最低保障年金の支給は広くおこなわれており、国連の社会権規約委員会も、日本政府にたいし、最低保障年金の制度が存在しないことへの懸念が表明(2001年)されています。全額国庫負担による最低保障年金制度の実施は、世界の流れになっています。日本政府の姿勢が問われていると思います。  日本共産党の提案は、無年金、低年金の人を中心に年金額の底上げをはかるために、当面は最低保障額を5万円とし、その上に支払った保険料に応じた金額を上乗せして給付することを提案しています。こういう制度を早急に実現したうえに、将来的には、憲法25条の生存権が保障する水準をめざします。  最低保障年金の財源は、歳出の見直しと税制の民主的な改革を通じて、財源を確保します。道路特定財源の一般財源化をはじめとして、公共事業や軍事費など歳出のむだの見直しをするとともに、この間引き下げられた法人税率や所得税の最高税率を見直すなどの措置を講じて、財源を確保します。「年金の財源」を口実にして消費税を増税することには反対します。 賛成。現在の公的年金は、高い保険料、少ない支給額、長すぎる資格要件、しかも時代に合っておらず、複雑な仕組みのため、国民が理解し難い制度である。社民党は、公的年金制度を一元化し、全額税方式とすることを提言している。一階部分にあたる「基礎的くらし年金」では、一人最低8万円を保障するよう制度設計し、二階部分は「所得比例年金」とし、老後の安心を確保する。財源は所得税、法人税のほか、現行制度の企業負担分も投入する。
5、福祉目的税による消費税の増税について 本年秋以降、早期に、本格的かつ具体的な議論を行い、平成19年度を目途に、社会保障給付全般や少子化対策に要する費用の見通し等を踏まえつつ、あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する。 消費税は福祉目的以外には使わない原則を定め、それにより、公正で安定した社会保障制度と、国民に対して、税負担とその使途を明確に示す仕組みを確立します。また、現行の5%を維持し、税収全額を年金財源(基礎部分)に充当します。 消費税は低所得者ほど負担の重い税金です。また、消費税には課税最低限も減免制度もなく、生活保護を受けている人でも、ホームレスの人でも、無慈悲に課税される税金です。消費税の増税は、貧困と格差をいっそう広げます。  「福祉財源のため」というのは、増税の口実にすぎません。消費税導入以来の19年間でで、消費税収の合計は188兆円にもなりますが、同じ時期に大企業などの法人3税の減収の累計は159兆円、軍事費の増加分の累計が20兆円にもなります。消費税は、これらによって消えていまい、社会保障の拡充には役立たなかったのです。実際、この間に社会保障制度は良くなるどころか、改悪の連続でした。  欧米先進国で、消費税を「福祉目的税」化している国は、どこにもありません。消費税の「福祉目的税」化は、「社会保障の財源はすべて消費税でまかなう」ということにつながり、「社会保障を拡充したければsy逃避税増税を我慢しろ。増税がいやなら社会保障を削れ」ということになりかねません。 消費税については、安易な税率アップに反対し、逆進性を緩和するために「飲食食料にかかる消費税額戻し金制度」の導入を提言している。現在の制度のままでの税率アップは、逆進性がさらに拡大し、弱い者に大きな痛みが強いられる。弱者に負担を強いる消費税で弱者のための基礎年金を支えることは、「貧者による貧者の支え合い」になり、所得再分配機能が働かない。また、この間行われてきた所得税・法人税の金持ち減税を是正せずに消費税を上げることは、金持ち減税を続ける一方で弱者の負担増を招くことで不公平を拡大することにつながる。消費税率アップを云々する以前にまず何よりも実効性ある逆進性緩和策の導入(社民党は「消費税戻し金方式」を提案)や不公平税制の是正が前提となるべきである。そのうえで、それでもなお足りないという時のための「最後の手段」として、消費税の取り扱いを考えている。  累進課税については、まずは最高税率及び税の刻みを1999年税制改正前の水準に戻すべきである。
  自民党 民主党 日本共産党 社民党